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オーストラリア発ホラー『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』はどう怖い?ネタバレなしで紹介します

2024年1月、お正月休みで映画館はにぎわっていますね。

ショッピングモールに出かけて、初売りと映画鑑賞・食事をセットで楽しむ方もいらっしゃいますね。

今回は昨年末から映画ファンをうならせているホラー映画『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』について紹介したいと思います。

目次

映画『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』はどんなホラー?

ひとくちに「ホラー」といってもさまざまなタイプがあります。

ゾンビもの、スラッシャー、実録、モキュメンタリー、パニック、コメディなどですね。

『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』の題材は交霊会という古典的なもの。

これをどう現代的にアレンジするかが見どころのひとつです。

映画『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』のあらすじ

母親を亡くした女子高生ミアが知人のパーティーに行くところから話が始まります。

そのパーティーでは切断された人間の手を使って、死霊を自身に憑依させるゲーム「憑依チャレンジ」が目玉になっていました。

憑依させる時間は90秒。

それ以上になると死霊に体を乗っ取られてしまいます。

どうして彼らがこんな危険な遊びをしているかというとそれは「快感」のため。

死霊に憑依されている間が「ぶっ飛んでいる」。

つまり気持ちいいというわけです。

パーティーが佳境に入り、いざ「憑依チャレンジ」を始めようとするとみな尻込みをします。

やってみたいけれど、こわい―。

誰でも自分が最初は嫌なのですね。

そこで手を挙げたのが主人公ミア。

彼女は「憑依チャレンジ」に挑みますが、制限時間を超えてしまいます。

なんとかチャレンジを終え、パーティーは盛り上がりますが、ミアに異変が起きてしまい…。

タイトルは憑依される際に唱える呪文からきています。

映画『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』はどこが新しい?

あらすじだけを読むとよくあるストーリーですよね。

日本ではこっくりさん、エンジェルさんなど交霊儀式をして、取り返しのつかない苦境に陥る怪談がたくさんあります。

欧米ではウィジャ盤が有名ですね。

ウィジャ盤にも日本のこっくりさん同様、怖い話がたくさんあります。

禁忌をおかして悲惨な目に遭う話は、映画化された清水カルマ著『禁じられた遊び』の例もあります。

かなり使い古された恐怖譚ですね。

「憑依チャレンジ」に使われるのは人間の手が入った陶製の置物。

この手を握って呪文を唱え、憑依チャレンジが始まります。

これを見てW・W・ジェイコブズの短編小説「猿の手」を思い出した人は多いはず。

なんでも願いを3つかなえてくれる夢のアイテムだと聞いていたら、実はおそろしい代物。

多分、映画を撮った監督たちもこの短編は頭にあったと思います。

こうした古典的な題材を使っていますが、この作品には独自の新しさがあります。

ホラー映画の主人公というと「どうしてそんな危険な場所に行くの?」「どうしてわざわざ人気のない方へ?」「危ないから引き返せ」と突っ込みを入れたくなる、共感できない人物が多い印象を受けます。

『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』は登場人物のキャラクターが無理なく設定されています。

ミアは母親を自殺で亡くし、死との距離が近い。

また、学校で浮いた存在であるため、仲間内でいいところを見せてイキがりたい。

そんな思惑から「憑依チャレンジ」に名乗りをあげてしまいます。

仲間たちにノリがいい、空気が読めると思われたいがゆえの軽率な行動。

「高校生あるある」に国境はないようです。

映画の後半にはミアがかかえている家庭の問題が掘り下げられますが、身につまされる人は多いのではないでしょうか。

こういう、どこにでもいる普通の若者が大惨事に巻き込まれるところが目新しいですね。

また、監督が双子の人気YouTuberダニー・フィリッポウとマイケル・フィリッポウ。

映像に力を入れたチャンネル作りで682万人の登録者を持つ大人気クリエイターです。

その職業柄、映画におけるSNSや動画の使い方がユニーク。

時代を感じますね。

まとめ

映画『TALK TO ME/トーク・トウ・ミー』は古典的な題材を扱いつつも、新しいアプローチを試みたホラー。

『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』などの名作を出した映画配給会社A24のホラー映画収益を更新した話題作です。

興味のある方はぜひ、映画館で見てくださいね。

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