2024年2月18日にスタートするNHKプレミアムドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』。
人気作家 三浦しをんの原作を、池田エライザさん、野田洋次郎さんのキャストで実写映像化。
『舟を編む』は2013年に松田龍平さん、宮崎あおいさん、黒木華さん、オダギリジョーさん、池脇千鶴さん、小林薫さん、加藤剛さんというこれ以上望めないほどの豪華キャストで映画化されています。
第37回日本アカデミー賞では最優秀作品賞ほか6部門で最優秀賞を獲得する快挙。
映画ファン、批評家からの評価も高い作品です。
2016年にはフジテレビでアニメ化され、こちらも多くのファンを獲得しています。
同年にコミカライズされていますね。
新たにドラマを作るとなると、これらの先行作品と比較されて当たり前。
このプレッシャーとどう向き合うのか?どんな切り口で展開するのか?楽しみですね。
この記事では『舟を編む』のあらすじ、原作と映画の違いを紹介します。
今から予習しておけば、配信時に楽しめること間違いなし。
できれば、原作小説を読んで備えておきたいですね。
三浦しをん『舟を編む』(2011年)のあらすじ
人生を辞書にささげてきた男、荒木公平。
学者になることをあきらめ、辞書を作る側に回り、総合出版社である玄武書房に入社して37年。
新しい辞書の制作途中で退職することになります。
定年後は、長年連れ添った妻のそばにいたい―。
ついては能力と情熱をあわせもった自分の「後継者」が欲しい―。
そんな思いから優秀な人材を探すため、社内で様々な問い合わせをしますが、はかばかしくありません。
ある時、若い編集者の西岡正志から「辞書向きの人材がいる」と聞き…。
長い年月をかけて、ひとつの辞書を作ることに心血を注ぐ人々を、時にシリアスに時にユーモラスに描くヒューマンドラマです。
三浦しをん『舟を編む』原作と映画版の違い
荒木公平の後を引き継ぎ、辞書作りの中心となる馬締光也(まじめ みつや)。
映画では松田龍平さんが演じました。
言語学を専攻した院卒の27歳で、知識と言葉へのセンスは抜群ですが、人とのコミュニケーションは苦手。
営業部では浮いた存在です。
原作では初対面の荒木を前にクリスタルキング「大都会」を熱唱するなど変わり者の一面を持ちます。
実写版で松田龍平さんが演じていますが、原作を読んでいると頭に思い描くのはもっとあか抜けない男性ですね。
また原作では、馬締が食べるインスタントラーメンが「ヌッポロ一番」など、三浦しをんらしいくすっと笑える小ネタが随所で見受けられますが、映画版はまじめに、上品に作ってありました。
アニメ版でも、馬締はクリスタルキングの「大都会」を歌いません。
「辞書作り」に重点がおかれたストーリー作りで、抒情的な演出がなされています。
NHK版『舟を編む~私、辞書つくります』の特徴は?
原作やこれまでの派生作品と違い、今回のドラマは主人公が異なります。
原作では第2部、アニメ版では8話という後半からの登場人物 岸辺みどりがヒロイン。
ファッション雑誌の部署から転属し、最初は慣れない現場に戸惑いながらも「辞書作り」に魅せられていく女性です。
若者のテレビ離れが取りざたされる中、若い女性視聴者を取り込みたい狙いがあるのでしょう。
最近のNHK制作ドラマには共通して言えることですね。
ですが、もともと「教育」や「文化」はNHKの得意分野。
これまでにないアプローチと演出を期待したいですね。
岸辺みどりを演じる池田エライザさんとは?
池田エライザさんはフィリピン生まれ、福岡県福岡市出身の27歳。
ファッション雑誌の専属モデルを務めるかたわら、女優業にも意欲的に取り組んできました。
モデルさんだけあっておしゃれで都会的な印象の池田エライザさんは、元ファッション雑誌の編集者というイメージにピッタリ。
映画『賭ケグルイ』や『貞子』などの印象が強いですが、現代を生きるリアルな女性をどう演じるのか楽しみですね。
岸辺みどり役は映画版で黒木華さんが演じたキャラクター。
かなりハードルが高いと思われますが、頑張ってほしいところです。
まとめ
2月から始まるNHKドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』は三浦しをんさんの小説を原作にした作品。
これまでに映画化・アニメ化・漫画化されている人気がある小説です。
それぞれの作品にファンがいるため、比較されることは必至。
この重圧を乗り越えて、いいものを作っていただきたいですね。