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【Netflix】アニメ『PLUTO』の出来栄えは?原作を知らなくても鑑賞できる?

Netflixで2023年10月26日から配信されているアニメ『PLUTO』(プルートウ)。

漫画の神様 手塚治虫『鉄腕アトム』のエピソードを浦沢直樹がリメイク。

2003年から2009年まで『ビッグコミックオリジナル』で連載されていた作品です。

単行本が出版された時のお祭り騒ぎはすごかったですね。

かくいう筆者も豪華版を購入した一人です。

大型版1巻は手塚治虫のオリジナル作品とセットで販売され、原作へのリスペクトが感じられる仕様になっていました。

そんな話題になったコミックをNetflixがアニメ化。

手塚治虫、浦沢直樹はどちらも国内外に熱烈なファンを持つ漫画家だけに出来栄えが気になりますよね。

今回はNetflixアニメ『PLUTO』について紹介したいと思います。

結論からいうと「ファンでなくても見て損はなし」ですよ。

目次

『PLUTO』とは?簡単に解説

手塚治虫原作 ロボット漫画の金字塔『鉄腕アトム』の中でも、とても人気のあるエピソード「地上最大のロボット」。

これを浦沢直樹がリメイクしたのが『PLUTO』で、タイトルは「地上最大のロボット」に出てくるロボットの名前をアルファベット表記にしたものです。

プルートウとはローマ神話で冥界の神、ギリシャ神話のハデスにあたる神のこと。

エドガー・アラン・ポーの小説『黒猫』に出てくる猫の名前として覚えている方が多いのではないでしょうか。

2003年4月7日が『鉄腕アトム』中でアトムの誕生日とされているため、2002年に企画が持ち上がったのが端緒。

手塚治虫先生のご子息である手塚真は最初、『鉄腕アトム』のリメイクに難色を示したものの、浦沢直樹の熱意に打たれてOKしたという経緯があります。

ご子息の希望から、浦沢直樹オリジナルの要素が強い漫画に仕上がっています。

原作『鉄腕アトム』「地上最大のロボット」のあらすじ

大金持ちのアラブ君主チョチ・チョチ・アババがアブーラ博士に対して「地上最大のロボット」を作るように命令します。

出来上がったのは黒く巨大な体に大きな二本の角を持つロボット プルートウ。

知性と百万馬力のパワーを持つ人造人間です。

アババはプルートウに「世界中にいる優秀な7体のロボットを壊せば、プルートウが地上最大のロボットになる」といって彼らの破壊を命じます。

プルートウは命令通り、スイスのロボット モンブランを破壊。

日本に飛び、アトムを破壊しようとしますが…。

人間の支配欲、自己顕示欲、愚かさ、ロボット同士の友情など描いた名作です。

ここまで知っていれば、Netflixのアニメを見ても大丈夫。

浦沢直樹『PLUTO』のあらすじ

人間とロボットが共存する近未来。

ある日、スイスの有名なロボット モンブランがバラバラになって発見されます。

時を同じくしてロボット保護団体の幹部が惨殺される事件が起き、ドイツが誇る最新型人型ロボット ゲジヒト刑事が捜査に乗り出します。

原作では、中盤に登場するゲジヒトを主人公にすえ、戦争・差別・科学技術の進歩と人間性について考えさせられるヒューマンドラマ。

浦沢直樹が得意とするサスペンス要素が盛り込まれ、先の読めない展開にページを繰る手が止められません。

Netflix アニメ版『PLUTO』

最初に一言。

映画として、巨大スクリーンで見たかったですね。

確かなデッサン力に裏打ちされた、スピード感のある浦沢直樹の作画。

なかなか再現するのが難しいのですが、見事な出来栄えです。

キャラクター、背景、色彩、音楽、どれをとっても見事。

作品に対する敬意が感じられます。

浦沢直樹は人種から細やかな表情まで描き分けられる、業界屈指の画才を持っています。

それを損なうことなく、アニメ化されていました。

わが家は大画面テレビがないため、パソコンで見ましたがこの作品は巨大スクリーンでの鑑賞にたえると思いましたね。

ロボットものと聞くと女性はあまり関心がないかもしれませんが、人間やロボットが親しい人を失う気持ちは共通。

普遍性のあるドラマですので、性別関係なく鑑賞できると思います。

筆者は原作コミック1巻につき2,3回涙が出たのですが、アニメ版でも同じところで泣いてしまいました。

無機物で作られたロボットでも、破壊されると胸が痛むほどに悲しい―。

原作に忠実で、かつキメの細かい演出はさすがNetflix。

手塚治虫の原作、浦沢直樹の漫画を読んだことがない人でも楽しめること間違いなし。

気になった方はぜひ、見てみてくださいね。

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