2023年10月スタートの月9ドラマ『ONE DAY』で中谷美紀さん、大沢たかおさんとともにトリプル主演を務める二宮和也さん。
今、書店やコンビニに行くと彼の写真が表紙になっている雑誌ばかり。
相変わらずの人気ですね。
ハリウッド映画に出演したり、主演ドラマでギャラクシー賞個人賞を受賞したり、モンテカルロ・テレビジョン・フェスティバル男優賞候補にノミネートされたり。
二宮和也さんの演技力は、世界的にも高く評価されています。
この記事ではそんな二宮和也さんの経歴、蜷川幸雄の舞台『シブヤから遠く離れて』に出演した時のDVDが販売されていない理由について考察したいと思います。
二宮和也さんの経歴
1983年6月17日東京都出身。
1996年ジャニーズ事務所に入所。
1997年舞台『STAND BY ME』に初出演。
1998年お正月の特別番組『元旦特別企画・松本清張原作「天城越え」』でテレビとラマ出演。
演技力を高く評価されました。
1999年 「嵐」としてデビュー。
2003年蜷川幸雄監督の映画『青の炎』で主演。
2004年蜷川監督の舞台『シブヤから遠く離れて』で主演。
2006年 前述『青の炎』を見て感銘を受けたクリント・イーストウッド監督が『硫黄島からの手紙』に抜擢。
以後、映画やテレビドラマ、舞台、アニメ声優など大活躍されています。
倹約家としても知られ、非常に堅実。
税金の話をよくなさるので私は確定申告のポスターは二宮和也さんを起用するべき、と常々思っています。
2016年日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。
2019年 アナウンサーの伊藤綾子さんとご結婚。
『シブヤから遠く離れて』のDVDはなぜ販売されない?
『シブヤから遠く離れて』は蜷川幸雄監督が岩松了に依頼して書下ろしてもらった現代戯曲です。
劇作家 岩松了は、俳優として映画やテレビドラマにも出演される精力的な方ですよね。
この作品は2004年にシアターコクーンにて初演されました。
記念すべき第一回だけあって『シブヤから遠く離れて』はとても贅沢なキャスト。
主演は二宮和也さん。
共演は小泉今日子さん、蒼井優さん、勝地涼さん、杉本哲太さん、勝村政信さん、立石涼子さん、清水幹生さんなど。
渋谷の廃墟を舞台に、虚言癖のある青年ナオヤと情緒不安定な女性マリーの、微妙な恋愛関係を描いた作品です。
ちょっと退廃的な雰囲気で、いかにも蜷川幸雄監督が好きそうですね。(笑)
映画並みの豪華な顔ぶれ、DVD化すれば、かなりの販売数を記録できたのでは?と思いますが、実際に世に出ることはありませんでした。
残念ですね。
舞台は座席の数も日数も限られていますから、DVDでも見たかった人は多いはず。
いくらジャニーズ事務所が所属タレントの肖像権に厳しいとはいえ、二宮和也さんの映像作品はDVDが販売されています。
これはジャニーズ事務所絡みではなさそうですね。
以下、考えられる原因を挙げてみます。
- 岩松了の意向
- 蜷川幸雄の意向
では、ひとつずつ見ていきましょう。
岩松了の意向?
岩松了が脚本を手がけた舞台のDVDは一部発売されていますが、数は少ないですね。
もしかすると岩松了はDVD化に前向きな劇作家ではないのかもしれません。
劇作家の中には舞台を「観客と一体化したもの」「生き物」と捉える向きがあります。
こうした考え方の人物はDVDを残したがりません。
これは個人差があり、後藤ひろひとや長塚圭史のように舞台DVDを残すタイプもいらっしゃいます。
蜷川幸雄の意向?
蜷川幸雄は完璧主義者として有名ですね。
『カリギュラ』の舞台ではト書きに「玉ねぎをかじる」と書いてあったため、エリコン役の横田栄司さんに毎日、生の玉ねぎを食べさせたとか。
横田栄司さんは口内炎になり、共演者は玉ねぎのニオイに辟易し、舞台裏は大惨事だったそうです。
また、実はファンから熱望されているにもかかわらず販売されていない作品があります。
藤原竜也さんの史上最年少『ハムレット』です。
共演は鈴木杏さん、小栗旬さんなど人気俳優だったので販売すれば爆発的に売れたでしょう。
ですが、WOWOWで配信されたのみで、DVDにはなっていません。
これは、蜷川幸雄監督が藤原竜也さんの喉を心配し、セリフの一部をカットしたためでは?と思われます。
藤原竜也さんはセリフを全て覚えていましたが、蜷川幸雄監督は公演が長いのでこのままでは喉がつぶれる、と判断したとか。
不完全な作品をDVDにしたくなかったのでしょうね。
このことから、『シブヤから遠く離れて』も岩松了の脚本通りにできない部分があったのでは?と推察しています。
蜷川幸雄監督は演劇に全てをかけていた方。
興業収入よりも完成度を優先したのでは?と思っています。
まとめ
二宮和也さんの経歴と、蜷川幸雄の舞台DVDがない理由を推測してみました。
蜷川幸雄は完璧主義のため、売れる作品でも販売しないことがありました。
『シブヤから遠く離れて』もどこか気になる点があったのかもしれませんね。