2023年7月20日(木)夜10時放送予定の、フジテレビ木曜劇場『この素晴らしき世界』で20年ぶりに地上波連続ドラマの主演を務める若村麻由美さん。
体調不良で降板した鈴木京香さんの代役として抜擢されたのは記憶に新しいですね。
鈴木京香さんは日本を代表する女優ですが、若村麻由美さんの経歴も負けてはいません。
今回は2023年夏ドラマで主婦と女優の一人二役に挑戦する若村麻由美さんのご活躍を振り返ってみたいと思います。
若村麻由美さんのプロフィール
1967年1月3日生まれ、東京都練馬区出身。
高校卒業後、俳優 仲代達矢さんが主催する「無名塾」に入塾します。
仲代達矢さんといえば出演作が米国アカデミー賞、世界三大映画祭の全てで受賞した経験を持つ名優。
そのため、「無名塾」は「演劇界の東大」と言われるほどの狭き門です。
そこに入塾できたのですから、若村麻由美さんのポテンシャルが高く評価されたことが推察できますね。
1987年、「無名塾」の養成期間中にNHK連続テレビ小説『はっさい先生』のヒロインとして華々しいデビューを飾ります。
その後、時代劇からドラマ、舞台、バラエティ番組と活躍の場を広げているのは皆さんがご存じのとおりです。
2003年、宗教団体「釈尊会」の代表である小野兼弘さんとご結婚。
芸能活動を控えていましたが、2007年に小野さんが他界されてからは本格的な女優活動を再開しています。
若村麻由美さんの出演作 おすすめ3選
いくつになっても変わらない上品な美貌、凛とした立ち姿、独特な存在感が魅力的な若村麻由美さん。
その底力はわき役を演じたときにも遺憾なく発揮されます。
平成版『白い巨塔』
2003年、フジテレビ木曜劇場で「フジテレビ開局45周年ドラマ」として放送され、話題を呼んだ『白い巨塔』。
山崎豊子原作の長編小説で、この時5度目の映像化でした。
このドラマで主人公 財前五郎の妻、財前杏子を演じたのが若村麻由美さんです。
出番こそ少なかったものの、唐沢寿明、江口洋介、黒木瞳、西田敏行、石坂浩二など実力派俳優が勢ぞろいする中、きらりと光る存在感がありました。
朝ドラ女優さんと思えない、世間知らずの成金お嬢様ぶりが見事。
計算高いようでいて、ちょっと詰めが甘いところがかわいいんです。
黒木瞳が演じる愛人との対峙シーンは火花が散るかのような迫力でした。
松本清張 『けものみち』
2006年テレビ朝日「木曜ドラマ」で放送された松本清張原作の社会派サスペンス。
米倉涼子さん主演で人気を博しました。
若村麻由美さんが演じたのは、政財界のフィクサー鬼頭哄太宅を切り盛りする米子。
鬼頭に唯々諾々と仕えながらも、心の奥では何を考えているのか分からない女性を好演。
主人公 民子への嫉妬を見せつつも、日陰の身であることの諦念がにじみ出る演技が圧巻でした。
主人公 民子は半身不随の夫を手にかけて「けものみち」に入った女性ですが、若村麻由美さんが演じた米子はもっと深い事情があるのでは?と観客の想像力をかきたてます。
「女の業」を感じさせる演技、すごかったです!
米子は過去には江波杏子、加賀まりこなど実力のある女優さんが演じた役どころ。
難しいキャラクターをさらっと演じている若村麻由美さん、職人芸が光ります。
舞台『カリギュラ』
ノーベル文学賞作家アルベール・カミュの戯曲『カリギュラ』。
2007年に蜷川幸雄監督が小栗旬主演で上演しました。
長谷川博己、勝地涼、横田栄司が共演したのですから、豪華ですね。
その中で、若村麻由美さんが演じたのは小栗旬演じるカリギュラの愛人セゾニア。
最愛の妹を亡くし、暴君と化したカリギュラに恐れおののく周囲の人間たち。
年上の愛人セゾニアは最初こそカリギュラに苦言を呈しますが、のちには機械のように言われるがまま動きます。
平気で重臣に死刑を宣告し、家臣の妻を奪うカリギュラ。
若村さんが演じたセゾニアはカリギュラの悪事に加担する悪女なのに、どこか物悲しい。
最後はカリギュラに命を奪われるのですが、セゾニアはきっと彼を本当に愛していたんだろうな、と思わせる演技でした。
若い俳優たちの中で、独特の空気を醸し出していた若村麻由美さん。
年齢を超越した美しさが観客の目をくぎ付けにします。
DVDが出ているので、気になった方はぜひ、手に取ってみてください。
まとめ
「無名塾」という名門の俳優養成所出身ながら、気取らない雰囲気が魅力の若村麻由美さん。
時代劇からドラマ、舞台、バラエティまでこなす多才さ、変わらない美貌がチャーミングですね。
これからも彼女の活躍から目が離せません。