MENU

【Netflixドラマ】『離婚しようよ』がおもしろい!【松坂桃李×仲里依紗】

2023年6月からNetflixで配信されているドラマ『離婚しようよ』

制作はTBS。

全9話。

脚本は宮藤官九郎と大石静の共同執筆。

主演は松坂桃李です。

このドラマ、とてもおもしろいんです!

芸達者な俳優陣、予測不能な展開、くすっと笑える演出、豪華なセット、明るくからっとした離婚コメディ。

宮藤官九郎のユーモアセンスに、大石静ならではの人物造形が加わって一風変わったドラマに仕上がっています。

この記事ではドラマ『離婚しようよ』の魅力・見どころを紹介したいと思います。

目次

『離婚しようよ』のあらすじ

イケメン三世議員の東海林大志(松坂桃李)と人気女優の黒澤ゆい(仲里依紗)は結婚5年目。

妊活中で、子供はなし。

実は仮面夫婦です。

大志の不倫が週刊誌に報道されてから、ふたりの仲は冷え切り、口を開くとケンカばかり。

相手の目を見て、仲よく話すのはYouTube生配信中のみです。

ふたりとも離婚を考えていますが、大志は国会議員の立場上、ゆいは「良妻」のイメージでとったCM6社の違約金が理由で言い出せません。

度重なる失言で支持率が下がる一方の大志に比べ、ゆいの人気は上昇中。

大志はどこに行っても「黒澤ゆいの夫」扱いされる現状に、不満がたまっています。

2月、大志の地元愛媛5区での宴会をゆいがすっぽかしたことから、大志はとうとう離婚の意思表示。

夫婦はそれぞれに弁護士と話し合いますが、いざ離婚となると様々な問題が立ちはだかります。

大志は選挙・東海林家の壁、ゆいは仕事・芸能事務所の意向。

そこに大志の不倫相手やゆいが出会った男性が加わり、事態はさらに複雑になります。

果たして、ふたりは無事に離婚できるのでしょうか?

『離婚しようよ』の見どころ

『離婚しようよ』俳優たちの演技

宮藤官九郎のドラマは演技力に定評のあるベテランと若手のバランスが絶妙。

今回のドラマも尾美としのりさん、竹下景子さん、古田新太さん、池田成志さん、高島礼子さん、山本耕史さん、錦戸亮さん、板谷由夏さんがそれぞれに味のある役を好演。

演技を見ているだけでも楽しい画面になっています。

松坂桃李さんのバカ議員っぷり、堂に入っていますよ。

映画『彼女がその名を知らない鳥たち』もそうですが、松坂さんは「顔だけの男」を演じるとものすごくはまりますね。

大志の秘書 早乙女五郎を演じた尾美としのりさん。

大志の父親である東海林喜一郎(宇梶剛士さん)に仕えていたため、大志を「坊ちゃん」と呼び、腰の低い男性ですが、キレると怖い。

そのギャップがたまりません。

仲里依紗さんは、夫婦喧嘩シーンのリアルさがすごい。

女性が、たまりにたまった鬱憤を爆発させるときのパワー、あの表現がうまくて笑ってしまいました。

女性が、夫にしか見せない顔ってありますよね。

実の家族には意外と気を遣って我慢しているのに、夫には率直に感情をぶつける人は多いと思います。

あの「迫真の演技」。

黒澤ゆいのキャラクターに厚みを感じた瞬間です。

「個別の事案にはお答えできませんかぁ〜?」

「チューはしたけどキスはしていませんかぁ〜?」

と国会議員の答弁を皮肉り、大志にからむところ、大笑いしました。

そして、メイクさん・撮影スタッフさんがすごくいい仕事をしていて、女優さんがみんなとてもきれい。

仲里依紗さん、板谷由夏さんはもともと好きな女優さんですが、「こんなにきれいだったっけ?」と思いましたね。

『離婚しようよ』脚本の魅力

宮藤官九郎ドラマ、おなじみの演出やファンサービスで笑わせてくれる前半。

中盤からはシリアスな要素が加わります。

このドラマは宮藤官九郎と大石静の共同作品。

基本は交互にプロットを出して、リレーのように書いたらしいですが、大石静は得意なところを重点的に執筆したようです。

そのため、いつもの宮藤官九郎ドラマより女性心理が細やか。

竹下景子さんが演じた東海林峰子の姑ぶり、政治家の妻としての使命感、正妻の矜持は「こんな人、いそう」と思わせるほど。

週刊誌に載らない不倫はなかったも同じ、ってパワーワードですよね。

また、ゆいに恋人ができた時のあるシーンでは女性特有の「見切り」が描かれていて強い印象を受けました。

どんなに恋愛で盛り上がっていても、冷静に「この人と長くやっていけるか」を見ているのが女性。

ゆいが相手にふと感じる「違和感」。

あの場面はぐっときました。

基本は明るいコメディですが、ところどころ、針で刺すように女性の観察眼が活かされていて共感を呼びます。

実は、深刻なパートだけでなくコメディ部分も大石さんが担当したところがあるんですよ。

作中作『巫女ちゃん』・『愛とか恋とは置いといて君の雑炊が食べたい』の台本は全て大石さんが書かれたのだとか。

『愛とか…』のタイトルは宮藤さん、中を書いたのが大石さんなんですね。

大石さんって結構、ノリがいいんだな、と意外な一面を知って得した気分になりました。(笑)

『君の膵臓を食べたい』をもじったタイトルに、ありえない状況が連発する荒唐無稽な内容が笑えます。

まとめ

大石静と組むことで、また違った魅力が加わった『離婚しようよ』。

俳優の演技、宮藤官九郎と大石静が共同で書いた脚本がおもしろいドラマです。

この夏、Netflixで何を見ようか迷っている方は、ぜひ見てみてくださいね。

松坂桃李さんのバカ議員、仲里依紗さんのキレ芸、尾美としのりさんの二面性など何も考えずに楽しめます。

ドラマのタイトル、言葉遊び、国会議員の答弁など日本人にしか分からない要素が多いので、世界的なヒットはしないかもしれませんが、すてきなドラマであることに変わりはありません。

俳優や芸能事務所への過剰な忖度なし。

視聴者を笑わせることに徹したプロが、ていねいに作った大人のコメディです。

  • URLをコピーしました!
目次