NHKドラマ10にて10月3日から放送されている『大奥』season2。
ご覧になっていますか?
今回は医療編と銘打って赤面疱瘡と戦う医師、発明家がストーリーの主軸となっています。
よしながふみの原作コミックでも読み応え・内容の辛さともに重量級の部分ですよね。
この中で、平賀源内を演じている鈴木杏さん。
江戸時代の地質学者・蘭学者・医者・発明家として様々な才能を持っていた歴史上の人物で、日本のレオナルド・ダ・ヴィンチといわれることもあります。
『大奥』の中では男装をした女性で同性愛者という役どころです。
前半の才気煥発ではつらつとしたさまと、後半の理不尽な暴力に翻弄される複雑な演技に注目が集まっています。
今回のドラマで改めて「鈴木杏さん、すごい」と思った方は多いのではないでしょうか?
天才子役といわれた少女時代、蜷川幸雄監督の舞台に出たり、岩井俊二監督の映画に出演したり。
幼少期からスケールの大きな舞台で活動してきた鈴木杏さん。
彼女の演技力がいかんなく発揮された出演作について紹介したいと思います。
鈴木杏さんのプロフィール
1987年4月27日東京都世田谷区出身。
小学生の頃から子役として活動。
1996年 『金田一少年の事件簿』第2シーズンにゲスト出演。
1997年 豊川悦治主演のTBSドラマ『青い鳥』に出演し、評判となります。
1999年 アメリカ映画『ヒマラヤ杉に降る雪』で工藤夕貴さんの妹役に抜擢。
2000年 NHKドラマ『六番目の小夜子』で潮田玲役。
2001年 『金田一少年の事件簿』第3シーズンで七瀬美雪役。
2003年 蜷川幸雄演出『ハムレット』でオフィーリア役。
2004年 岩井俊二監督『花とアリス』荒井花役で蒼井優とW主演。
同年、蜷川幸雄演出『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じています。
2012年 映画『軽蔑』で高崎映画祭 最優秀主演女優賞を受賞。
2020年 舞台『殺意ストリップショウ』で文部科学大臣新人賞を受賞。
映画、ドラマ、舞台で活躍されています。
鈴木杏さんのおすすめ出演作
映画『花とアリス』(2004年)
岩井俊二監督の映画。
高校生 荒井花と幼馴染の有栖川徹子の友情を描いた作品です。
鈴木杏さんが演じた花はややがさつな女子高生。
幼馴染の有栖川徹子(通称;アリス、蒼井優)が片思いする留学生を追いかけるのに付き合わされていたところ、隣にいた宮本雅志に一目ぼれしてしまいます。
学校帰りに宮本の後をつけていた花は、彼が頭を打って倒れるのを発見。
とっさについた「嘘」で周囲を振り回すことになります。
自分の恋愛にまっすぐで、行動力のある花。
空回りする様子がなんともかわいらしいです。
舞台『ロミオとジュリエット』(2004年)
蜷川幸雄演出の舞台です。
ロミオ役は藤原竜也さん。
横田栄司さん、月川勇気さん、壌晴彦さん、立石涼子さんほか。
ジュリエットというと、おとなしく品行方正な女の子のイメージがありますが、鈴木杏さんが演じたジュリエットはとにかく元気。
藤原竜也さんが演じた子犬のようなロミオと相性抜群です。
とてもかわいらしい恋人同士で、悲劇の展開に胸が痛みます。
鈴木杏さんは記憶力抜群で、ジュリエットのセリフはすぐに頭に入ったそうですが、蜷川幸雄監督の指導は厳しいことで知られています。
舞台DVDを見ていると藤原竜也さん、鈴木杏さんのお顔にニキビが目立ち「ストレス性?」と思ってしまいました。
映画『軽蔑』(2011年)
廣木隆一監督。
原作は中上健次の同名小説。
高良健吾さんとW主演です。
鈴木杏さんが演じるのはポールダンサー 真知子。
高良健吾さんの演じる遊び人カズと恋に落ち、彼の郷里へ赴きますが、周囲に結婚を反対され…。
夜の東京、体一つで生きてきたたくましくもしたたかな女性を、鈴木杏さんが体当たりで熱演しています。
オフィーリア、ジュリエットなど美しくはかなげな役が多かった鈴木杏さんがイメージと180度異なる役柄を演じていて驚きました。
メイクが濃く、衣装は露出が多くて派手。
ですが、真知子のひたむきな愛情が痛々しく、胸が締め付けられる映画です。
ストーリーはともかく、出演者の演技がすばらしい。
こういうキャラクターを、リアリティを持って演じられるところが、鈴木杏さんのすごさですね。
まとめ
今シーズンの『大奥』で活躍する鈴木杏さん。
子役時代から演技力に定評のある女優さんです。
鈴木杏さんのおすすめ出演作は次の3作品。
- 映画『花とアリス』
- 舞台『ロミオとジュリエット』
- 映画『軽蔑』
気になった方はぜひ、ご覧になってくださいね。